日米文化会館:「事始め」で新年祝う
和洋の舞踊がコラボレート
2009年1月9日

「板割り」の儀式で矢を射る小坂氏
日米文化会館は初弓や日本と西洋の舞踊、琴演奏などで新年を祝う恒例
の「事始め」を4日、日米劇場で催した。約450人の観衆が今年のテー
マ「初芝居」に沿った各種パフォーマンスを堪能した。
事始めは同館のビジュアルアート・ディレクター小阪博一氏の発案で2
0年ほど前から始まった。神社仏閣で行われる儀式に倣い空間を清める。
天井からは正月の「鶴」を表わす羽子板の羽根と天女に見立てた5色の無
数の折り紙がゆらゆらと舞い、神秘的な雰囲気を醸し出す中、厳かに進ん
だ。
舞踊は坂東三津拡会、若菜の会の両社中が艶やかな衣装を身にまとい日
本の伝統芸能を披露した。続いて、同館1階の教室でプロのダンサーを目
指して練習を積む芸術専門校「コルバーン・スクール」の若い生徒らがコ
ンテンポラリーダンスを演じしなやかな舞を見せた。和洋の舞踊がコラボ
レートし、双方の文化、芸術を融合させたステージで観客を魅了した。
最後は松山夕貴子さんの新年を演出する琴演奏の中で、「主役」の小阪
氏が登場。ロサンゼルス弓道会会長でもある同氏が「板割り」の儀式を行
った。観衆の目は小坂氏一点に集中、クライマックスへ。一矢を放つと的
から紙ふぶきが舞い、「宇宙」と「人生の旅立ち」を表現した無数の12
色のテープが舞台の上から放たれ、すべての儀式を締めくくった。
小坂氏は、さまざまな人種や民族、国籍、言語、文化、芸術からなるロ
サンゼルスを、「新シルクロードの終着点」と位置付けていて独自の発想
で日本文化と異文化の融合を図る。小阪氏は事始めについて「経済不況や
戦争が耐えることのないこの世の中で、心を清め、日本と西洋の舞踊など
『目の正月』になり楽しめたのでは」と述べた。
式典後は、来賓ら代表が新年のあいさつに立った。伊原純一総領事は、
数ある日本の風習の中で正月がもっとも優雅であると紹介し、餅つき、初
詣、年賀状、新年会などを例に挙げた。事始めを企画した小阪氏とスタッ
フをたたえ、当地で日本文化継承をけん引する同館の今年の活躍に期待を
寄せた。サンディ・サカモト理事長は、会員など日本文化を贔屓(ひい
き)にする参加者に謝意を表し、継続した支援を求めた。
来賓と関係者が鏡割りし祝杯を挙げ、紅白の餅まきをした。
同館の詳細は電話213・628・2725。
www.jaccc.org/
(永田潤、写真も)
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