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南加県人会協議会:日本文化奨励の演芸会開催
文化継承者8人に奨学金

2008年10月25日

 
奨学金受賞者(後列)ら。前列左から2人目が
加藤会長、右隣が伊原総領事

 日本文化奨励を活動目的の1つに掲げる「南加県人会協議会」(加藤譲
孜会長)は19日、日米劇場で恒例の第29回「親睦演芸会」を開催し
た。約700人の参加者が民謡や民舞を鑑賞し「芸術の秋」を満喫。席
上、日本文化継承のための奨学金授与式を開き、8人の受賞者が日系社会
からの期待の高さを肌で感じ、さらなる精進を固く誓った。

 第1部の演芸会は県人会協議会元会長の西タックさんが司会を務め、
15の県人会から出演した芸達者たちが19演目を披露。日本舞踊や民
謡、三味線、空手、太鼓、剣舞など郷土色豊かな出し物が続いた。県人会
の多くは芸能部を持ち、新年会やピクニックで発表していて場の盛り上げ
はお手の物。今年もコーラスやカラオケ、手品、朗読、寸劇などを個性派
メンバーが熱演し大きな拍手を浴びた。

 県人会協議会は、奨学金を過去25年にわたり計234人に授与してお
り、次世代を担う文化人の育成事業に力を注いでいる。

 第2部の奨学金授与式では、日本文化における各分野で将来が有望な受
賞者にそれぞれ1000ドルのチェックと賞状が贈られた。

 加藤会長があいさつに立ち、「これからもしっかりと日本文化を受け継
いで下さい」とエールを送った。奨学資金集めの協力と演芸会来場に謝意
を表すとともに、所属県人会への支援を求めた。

 各来賓が祝辞を述べ、伊原純一在ロサンゼルス日本国総領事は、受賞者
に「日本から遠く離れた英語を話す国で生まれて教育を受けたみなさんに
とって、日本文化の継承は特別の努力をしたことでしょう」と労をねぎら
い、「受賞を励みに各分野でがんばって下さい」と前途を祝した。協議会
には「有意義な奨学金を長く授与している」と敬意を表し、その献身を高
く評価した。

 受賞者を代表し、馬場光平さんが日本語で謝辞を述べた。協議会と、日
本語、日本文化の継承に長年にわたり尽力する指導者に謝意を伝え、「今
後もそれぞれの分野で日本文化を引き続き継承し日系社会とともに歩んで
いきたい」と決意を新たにした。

 第2部では、日本から招いたテイチクレコード所属の歌手、山口ひろみ
さんがダイナミックな演歌で観衆を魅了した。持ち歌に加え、日系社会の
歌合戦でしばしば歌われる師匠北島三郎の「まつり」も披露。陽気な性格
の山口さんはノリのいいトークで会場の笑いを誘ったが、感極まる場面
も。客席に多くの高齢者を見て、女手1つで山口さんを育てあげ10年前
に他界した母を思い出したという。

 舞台を降りて会場を歌いながら回ると、握手したりマイクを差し出すな
どし参加者と触れ合った。締めは威勢のいい「大漁恋唄」を熱唱。参加者
が「ソーレ」と大きな掛け声をかけ会場は一体となりフィナーレを飾った。

 公演を終えた山口さんは「ロサンゼルスのみなさんは反応がよく気持ち
よく歌えた」と余韻に浸っていた。歓迎会と慰労会を開いた協議会には、
「お世話になって感謝いっぱい」。役員から「紅白に出てね」と励まされ
ると「出られるようにがんばります」と目標とする檜舞台での恩返しを約
束した。

 加藤会長は、演芸会を「各県人会の出演者が練習の成果を発揮してく
れ、お客さんに喜んでもらえたと思う」と感想を述べた。奨学生には「日
系社会の気持ちが伝わったと思う」と期待を寄せながら、長期にわたる奨
学金授与は「ネットワークができている県人会ならではの助け合いで、最
大限に利用できている」と胸を張った。

 ▽育英奨学金の受賞者は次の通り。(敬称略)
 新城美弥アシュレイ(空手、沖縄)、馬場光平(詩吟、岩手)、張 宮
内 美和(琴、鹿児島)、沢田ユウキ(日本語、広島)、柄沢俊広(書
道、埼玉)、大原嵩弘(珠算、日本語、鹿児島)、浅尾香織(日本舞踊、
広島)、有村ラナ(日本舞踊、鹿児島)
(永田潤、写真も)

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