Rafu Shimpo 広告
 お問い合わせ 購読申込 広告申込 English
Coming Soon!
ようこそ
ホーム
ニュース
スポーツ
地域
特集
催しスケジュール
コラム
羅府新報の歴史
編集部へのお便り
リンク
お便り

Photo Gallery

JCHI:看護学生5人に奨学金
日英両語の医療活動に期待


2008年10月11日


今年度の奨学金受賞者ら。左から桜井会長、
金子さん、高松さん、下村さん、川副さん、
ローウェンさん

 医療ボランティア団体「JCHI(ジャパニーズ・コミュニティー・ヘ
ルスインク)」(桜井裕会長)は9月28日、キョウト・グランドホテル
で日英両語に堪能でバイリンガル看護師として将来を嘱望される5学生に
対する今年度の奨学金授与昼車会を催した。受賞者は支援者など参加者約
百五十人から祝福を受け、その期待の高さを実感し将来の日系社会での医
療奉仕に対する意識を高めた。

 式では、はじめに桜井会長があいさつし、JCHIに対する寛大な寄付
と支援に謝辞を述べた。JCHIの設立目的と活動内容に加え、その社会
的役割を強調し、さらなる支援を求めた。

 JCHIは985年設立。活動は、毎月実施の日本語による無料医療相
談をはじめ、毎年の大正クラブ主催のヘルスフェア支援、隔年の広島・長
崎在米被爆者検診で日本から派遣された医師団に協力、隔週の日系テレビ
放送による最新医療情報の提供など多岐にわたる。90年に始まった授与
式は今年で18年目を迎え、受賞者は56人に上る。

 来賓を代表し伊原純一在ロサンゼルス日本国総領事が祝辞を贈った。外
務省入省以来、海外赴任が多い自身の体験を踏まえ、日本語での医療活動
の重要性を力説した。受賞者に向け一層の努力を促しエールを送るととも
に、JCHIの多くの邦人に対する長年にわたる奉仕活動を高く評価し賛
辞を呈した。

 今年度の奨学金受賞者は、ローウェン直子さん、川副世梨奈さん、下村
美央さん、高松理恵子さん、金子三希さんの五人で、それぞれに1500
ドルが贈られた。各受賞者は、得意の日英両語を早速披露してあいさつ。
受賞を機に一層勉学に励み、語学力を発揮した地域医療の場での恩返しを
固く誓った。

 ローウェンさんは20年前に渡米。カリフォルニア州の看護師不足の窮
状を知り「日英両語のスキルを生かして役に立ちたい」と、異分野からの
転身を志す。サンタアナ大学の学生でありながら13歳の息子のシングル
マザーでもあることから、「勉学と子育ての両立は難しく、奨学金は助け
になる。今まで以上に勉強をがんばって一人前の看護師になって日系社会
に戻ってきたい」と抱負を述べた。

 母子2代の看護師を目指す川副さんは、加州立大ロングビーチ校に通
う。高校卒業後に渡米して、日系1世が抱える医療専門用語などの悩みを
味わった。「同じ1世として気持ちが分かるので、日系社会の役に立てる
自信がある」と力強く語った。「受賞は励みになり、日英両語を話して日
米文化を知る強みを生かしてがんばりたい」と活躍を誓った。

 下村さんは四歳の時に渡米し、英語で苦労する両親を見ながら成長した
ことから「英語に問題のある人の役に立ちたい」と決心。日英バイリンガ
ルの才能を生かせる医療分野の道を選んだ。実体験から意思疎通の重要性
を説き、「言葉の壁を取り除いて、患者が医師と看護師を信頼できるよう
に努力したい」と希望している。エルカミノ大学卒業後は、サウスベイ地
域の日系医療機関に勤め貢献したいと意気込んでいる。

 1996年に英語習得のために高松さんは渡米した。幼少時代から病弱
な母を持ち、病床の母と祖母に代わり看護師に育てられたことがあった。
加州大ロングビーチ校で心理学を学んでいたが、母を温かく看護し命を救
い家族に希望を与えてくれた看護師のようになろうと決めた。米国らしく
(奨学金を受けて)日系社会からの支援を実感し「日本のバックグラウン
ドと学んだ心理学を生かして日系社会に役立ちたい」と約束した。

 金子さんは日系2世。加州大ロングビーχ校で学士号取得を目指し勉学
中で、その後は修士課程を目標に置く。卒業後は小児腫瘍学か老人病学を
学ぶことを希望していて、他国を回りこれらの病気に苦しむ人々に会うこ
とも考えている。看護師志望の理由は、人のために自分の時間を使い愛情
が注げるため。「日本語と英語を使って役に立ち、心とからだが癒された
患者を見て自分の信念を確かめ、やりがいとしたい」。

 この日はまた、JCHIの活動にボランティア看護師として献身するジ
ョアン・タニダさん、スミエ・ベリオスさん、メアリー・イサさんの3人
を表彰。理事のジョージ・ヤマウチ医師から賞状が贈られた。

 授与式はまた奨学基金集めのためのファンドレイジングも兼ねており、
日系社会から主に寄せられた多くのプレミアアイテムなどを出品したサイ
レントオークションやラッフル抽選会が行われた。

 「米国広島・長崎原爆被爆者協会」からは据石和会長ら4人が出席。4
人とも幼い頃に被爆し後遺症はなく健康状態は良好だが、心の傷は依然癒
えておらず常に不安を抱えているという。JCHIの検診を「日本語で受
けられる上にわれわれ日本人の心が分かる先生に診てもらうことができ、
とても心強くありがたく思う」と口を揃えた。

 桜井会長は、自身の後継者となる日英バイリンガル医師の増加が見込め
ない現状を説きながら、日系看護師の育成を強調する。今回の受賞者を
「ボランティア精神を備え、立派な看護師になる素質がある」と評し「が
んばってもらいたい」と願いを込めた。会長が語る「JCHIへの支援
は、日系社会全体の繁栄につながる」という持論が正論であることは、多
くの日系有力団体がJCHIを支援していることからも理解できる。
(永田潤、写真も)

広告広告
>>ニュース一覧
 
購入しよう
 
ホーム | お問い合わせ| 購読申込| 広告申込
COPYRIGHT © 2009 LOS ANGELES NEWS PUBLISHING CO. ALL RIGHTS RESERVED
本ウェブサイト内に掲載の記事・写真の無断転用は一切禁じます。
すべての著作権は羅府新報社または情報提供者にあります。