Wコビナと栃木大田原市:
日米交換学生が交流、姉妹都市の絆深める
2008年9月5日

輪になって与一音頭を踊る参加者
姉妹都市提携を結び、中高生ホームステイの相互受け入れを軸に交流を
図るウエストコビナと栃木県大田原。両市はこの夏も、交流プログラムを
実施し姉妹の絆を深めた。大田原からは、招待を受けた千保一夫市長が来
米しシェリー・レーン市長らの歓待を受けた。
交流はまず、ウエストコビナから七月初旬に東サンゲーブルバレー日系
コミュニティーセンター(グレン・ナカタニ・センター長)で日本語を学
ぶ生徒ら十人が訪日し10日間ホームステイした。生徒らは、中学校での
体験授業や、盆踊り、茶道、書道、寺での坐禅、藍染め、そうめん流し、
手巻きずし作りなど日本文化を体験。大田原の人々の優しさに触れ、貴重
な経験を積んだ。
大田原市からは8月16日、12あるうちの中学校9校から14人の生
徒が来米し九家庭にホームステイ、9日間滞在した。一行は、ウエストコ
ビナ市を表敬訪問。市庁舎や警察、消防の各本部の施設を見学し多くを吸
収した。
他のプログラムでは、マウント・サンアントニオ大学見学や南加栃木県
人会のピクニック参加、ドジャースタジアムでの大リーグ観戦、テーマパ
ーク訪問、ハリウッド観光などをこなした。異文化に触れながら見聞を広
めるばかりか、行く先々で熱烈な歓迎を受け親善大使の役目も務めた。
最終日の夜には、交流の拠点であるコミュニティーセンターで送別会が
開かれた。日米学生をはじめホストファミリー、両市職員が夕食をともに
した。大田原の生徒は、日英両語で歌を歌ったり横笛演奏を披露するなど
し感謝の意を表現した。
両市長があいさつし、レーン市長は「大田原市と楽しく過ごすことがで
きとてもうれいしい。帰国すれば寂しくなるが、また戻って来てほしい」
と語った。千保市長は厚い歓迎に謝意を伝え、「生きた英語など生徒は異
文化を体験できた」と喜び、同市で教える英語教師派遣の継続をウエスト
コビナ市に強く求めた。同市は今回、コミュニティーセンターの社交ホー
ル建て替え費150万ドルの一部にと、169万円を贈った。寄付金は市
が100万円、市民からは169万を集めたという。
大田原市の生徒は1人ずつ英語であいさつし、ホストファミリーに感謝
の言葉を送った。米国生活を満喫し、「別れが辛い」などと心情を述べた
が、「絶対にまた帰って来るからね」と再会を誓い、名残を惜しむファミ
リーを喜ばせるスピーチが多かった。最後は参加者全員で、郷土伝統の
「与一音頭」を輪舞。すべてのプログラムのフィナーレを飾り、両市は友
好の絆を一層深めた。
訪米団団長の山村正博・教育次長は「生徒は言葉が思うように通じない
ので、自分から表現しようとがんばっていた」と積極性を強調。「親元か
ら離れたので『自分でやらないと』という自立心も芽生えた」と評価し、
わずか1週間の滞在で生徒たちを大きく成長させた交換プログラムの意義
を力説した。
千保市長は活発な生徒間の交流と並行して、他の市民団体のつき合いを
発展させる意向を示した。具体的にライオンズクラブ、ロータリークラブ
などの交流や両市職員の研修を挙げ、「民間と市の交流が活発化すれば、
生徒たちの交流もますます発展するに違いない」と相乗効果に期待を寄せ
た。
ウエストコビナ市は、今年度予算から交換学生プログラムの経費計上を
決定。訪米団一行の送迎でバスを手配するなど、手厚くもてなした。「今
回は本当によくしてくれて、助かった」と、同市を称えるのは姉妹都市提
携の「生みの親」である佐藤了、芳江夫妻。今回を含め過去七度のすべて
のプログラムを両都市で世話した「育ての親」でもあり、姉妹の「親離
れ」を誰よりも喜んでいた。(永田 潤) |