サクラメント郊外:若松コロニー跡の公園化
募金活動、正式スタート
2007年4月28日
カリフォルニア州サクラメント郊外にある会津若松ゆかりの「おけいの
墓」を含む元若松コロニーの保存に向け21日、自然保護NPO団体によ
る募金活動「ゴールドヒル牧場—若松コロニー事業」の開始式が開かれ
た。地主のビアカンプ一家のほか、州公園局やエルドラド郡などの自治体
関係者、地元議員、在サンフランシスコ日本国総領事館首席領事ら
約100人が出席した。式典は跡地に隣接するゴールド・トレイル小の児
童が日本語で「春が来た」を歌い、全員で斉唱するなど和気あいあいとし
た雰囲気で幕開け。募金活動の説明や公園予定地内の散策のほか、若松コ
ロニー時代からの家屋「グラナー・ハウス」も公開された。
募金活動の主体となる自然保護NPO団体「アメリカン・リバー・コン
サーバンシー(ARC)」エグゼクティブ・ディレクターのアラン・アー
ゴットさんは「若松コロニーは絹、お茶、竹細工など農産業のパイオニア
でアメリカ史でも意義深い存在。国際的な支援も視野に入れ活動したい」
と話した。在サンフランシスコ日本国総領事館の山口一義首席領事は「3
年前に赴任したときおけいの墓のことを知り、たいへん興味深く思った。
公園化されることで、日米理解がさらに深まればよい」などと話した。同
事業の広報担当の日系四世河内フレッド泰彦さんは初めて墓を訪れたと
き、入り口に鍵がかかっていたエピソードを明かし、「バケツと供花で両
手がふさがっているのに、どうやって鍵を開ければいいかと途方に暮れて
いたとき、後ろから牛が『モー』と鳴いた。これが最初のビアカンプ家の
あいさつだった」などとユーモラスに話すと、会場から大きな笑いが起こ
った。
地主のビアカンプ家長男フィリップさんは「数年前に会津若松を訪問し
た際には、人々の温かさに触れ感動した。父が守り、代々受け継いできた
牧場を手放すのは大変な決意だった。以前、墓を含む土地売却の申し入れ
を父が断った。今になって、申し入れたのは河内さんの祖父(井関市作
氏)と分かった」と話し、墓を含む牧場の公有地化が日系人の長年の悲願
だったことに理解を示した。
ARCは土地購入資金約460万ドルを市民から募金で集める予定。羅
府新報は報道キャンペーンの一環として、米国内在住有志からの小切手の
寄託受付を始めた。小切手の宛先はARC(payable to American River
Conservancy)とし(羅府新報ではなく)、送り先はGold Hill-
Wakamatsu Colony Project, c/o Rafu Shimpo, 138 Onizuka St. 受け付け
は11月中旬まで。また、プロジェクトが成功しなかった場合には、寄付
金はARCから全額返金される。
若松コロニーは、1869(明治2年)に日本人で初めて北米に移住し
た農業移民団一行で、おけいを含む福島県会津の人々が含まれていた。
(大西)
|