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MTA:7月から値上げへ
「メディケア料金」設定も

2007年5月27日

 7月1日から、ロサンゼルス郡首都圏交通(MTA)のバスと鉄道運賃
の値上げが実施されることが24日、決定した。1日乗り放題の「デーパ
ス」が5ドル(現行3ドル)になるほか、シニア運賃が55セント(現行
44セント)、シニア月間定期券が14ドル(現行12ドル)にいずれも
改訂される。また、新たな運賃としてメディケア・カードを持ったシニア
(65歳以上)向けの「オフピーク運賃」(午前9時から午後3時まで
と、午後7時以降25セント)が導入された。当初、予定されていた値上
げ幅は80—400%と大幅だったが、実際の値上げ幅は平均72%に抑
えられた。値上げはまず今年7月1日、続いて2009年7月1日と段階
的に実施される。

 最初の値上げでは一般運賃1ドル25セントは据え置きとなり、09年
7月1日に1ドル50セントに引き上げられる。しかし定期券は今年7月
1日から値上げ、一般の月間定期券が62ドル(現行52ドル、2年後に
75ドル)、共通EZパスが70ドル(現行58ドル、2年後に84ド
ル)。またゾーン料金は1ゾーン当たり60セント(現行50セント、2
年後に70セント)で、夜間やオフピーク時間帯の一般割引運賃は1ドル
25セント(現行75セント、2年後に)になる。

 MTA側は今後10年間で10億8千万ドルになる運営赤字を克服する
ためやむを得ないとして80%から400%の運賃値上げの草案を発表、
その後MTAの副理事長を務めるアントニオ・ビヤライゴーサ・ロサンゼ
ルス市長が「乗客からではなく、赤字補填には政府からの援助を」と申し
入れるなど論議を呼んでいた。値上げ幅を食い止めたことが市長の「面目
を保つ」形となった。

 12年ぶりの大幅値上げのため、値上げを決定する理事会が初めて公聴
会スタイルでメトロ本社で同日開かれた。午前7時前から値上げに反対す
る乗客組織メンバーらが同本社に集合、昼までに約1500人が詰めかけ
た(ロサンゼルス市警察調べ)。午前9時からの公聴会で「乗客の大半は
黒人、ラテン系、アジア系。値上げは有色人種に対する差別」「1家4人
でバス利用する家庭の経済負担を考慮してほしい」などと反対の声が次々
に上がった。ロジャー・スノーブルCEOの隣に着席した市長は何度もス
ノーブルCEOと耳打ちしていた。審議には約6時間半かかり、市長も含
め13人が投票、9対4で運賃値上げが決定した。

 ロサンゼルスタイムズ紙は「運賃値上げですべての人が敗北した」と批
判、AP電は「市長の意見を取り入れ妥協した」などと報じている。
(大西)

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