国総流が他の流派と大きく異なる点は、テープ演奏ではなく稽古でもコ
ンピュータによる伴奏を付けること。気の合った仲間と、音楽的に趣味の
詩吟を楽しんでいる。音響機器に詳しい世木さんは、個人の声量に合わせ
右手で伴奏のキーを操作し、左手を指揮棒を振るように動かし、「息き吸
って」「細く」「太く」「切る」などと抑揚を付けさせる。「漢詩の言葉
の持つ意味が重要」(世木さん)と、明るい詩は「力強く」、悲しい詩は
「抑える」ように心掛ける。
稽古では最初の30分間の発声法で整えてから、課題の幾つかの詩を高
らかに合吟。調子が出たところで、順々に各自好みの詩を吟じ、最後は和
歌を含んだ8行以上の長い律詩。「おけいの墓」などの構成吟も取り入
れ、徐々に難度の高い詩に挑戦する。
みんな向上心を持ち、敬老との合同で春と秋の年2回開かれる温習会
(今秋は10月4日)に向け一心不乱。週4回も通う人もいる。
韓国、台湾系会員もいて同系2社会には詩吟クラブがないため、さまざ
まな流派が活動する日系社会で修業を積む。各国同じ漢詩を母国語で吟詠
するが、国によって節回しが異なり日本の詩吟も味があるという。台湾出
身の中原国絵さんは稽古中、母国で昔習った漢詩を懐かしみながら詩文の
奥深さに魅了されていた。白人の大見仙錦士さんは靖国神社は「日本人の
心」とし、境内で吟じるのが夢。
詩吟をアメリカで広めることが目標で、英語のホームページの開設を希
望する。再来年の創立5周年記念には、日本でレコーディングを企画して
いる。
何回稽古に来ても会費は7ドル。すべて稽古場のレントに充てられる。
入門は世木さんまで、電話626・274・7539。
(潤、写真も) |