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永田潤

クレメンス、野茂にも刺激を
2006年6月3日

 毎オフシーズン、引退を示唆したり表明しながら翻意し世を騒がせてき
たロジャー・クレメンスがようやく契約を交した。ヤンキース、レッドソ
ックス、レンジャーズが獲得に乗り出したが、家族と住めるアストロズに
決断。

 決め手の一つに、長男コビーの存在があったに違いない。アストロズは
昨年のドラフトでコビーを指名。巨人時代の長嶋茂雄、一茂、ヤクルト、
阪神時代と楽天の野村克也、克則父子と同様に、親の七光りと映る獲得だ
った。息子と野球がしたいと思うのはどこの国の父親も同じようである。

 誰もが認める大投手は、野球殿堂入りが確実視されている。しかし、犬
猿の仲にある選手に故意と思われる頭部死球を与えたり、折れたバットの
破片を同選手に投げ返したり(後に5万ドルの罰金)、スポーツマンシッ
プに欠けるプレーも時折見られた。引退撤回や強気の発言など、「剛腕」
ならぬ「ごう慢」ぶりから、嫌うファンが多いのも事実。

 しかし、またあの闘志むき出しの投球が見られるのはうれしい。数々の
個人タイトルを獲得し、2度ワールドチャンピオンに輝いた。豪速球を投
げる太い指には、ダイヤモンドがキラキラと輝くでっかいチャンピオンリ
ングしか似合わないだろう。

 多くの投手がクレメンスに憧れ、手本としている。その1人がメジャー
復帰を目指している野茂英雄。速球と鋭く落ちるフォークボールを武器と
する2人は、8月でクレメンスは44歳、野茂は38歳。年齢で比べる
と、野茂はまだまだやれるはず。理想クレメンスの活躍は、マイナー・リ
ーグの息子だけではなく、野茂にも刺激を与えてくれることを願い登板日
をワクワクして待ちわびたい。

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